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展示ノート003:尾黒久美 展『Play』

尾黒久美の作品を前にした人のリアクションが面白い。
女性たちの感想は多くが「カッコいい〜」である。
実際、尾黒作品のファンは大半が女性だ。

ところが男性ではこういう意見がぐっと増える。
「こ、怖いですね…」
ここまで性差がハッキリでる作品も珍しい。

額メーカーの配達のおじさんは、「web」(クモの巣)という作品がとにかく怖かったらしく
「怖くて観れない。夢に出てきそうです…」と言い残し、後ずさりするように帰っていった。
-(手前)「Web」=クモの巣 / (奥)「Statue」=銅像-

実は私と尾黒久美とは15年以上前、ロンドンの小さいアートカレッジで出会って以来の付き合いである。
彼女の性格は一言で言えば「男っぽくてサッパリ」という感じ。
特に(最近ではさすがに少ないが)「女なんだから…すべき」という類いの圧力には
断固反逆するタイプであり、だから海外に飛び出したとも言える。

そんな尾黒の創る作品は、しかし全くもって「女」なのだった。
カラフルなビー玉と共に寝ている女性は、いかにも女の子趣味の可愛い感じだ。
しかしよく見ると、その口元からはビー玉が「産まれている」のだ。
-「Spawn」=水生動物の卵-

女性なら鼻で笑って受け入れられる生々しいものが作品に顔を出したとき、
一部の男性は恐怖し、それを忌むべきものとして距離を置いてしまうのかもしれない。
やっぱり男に出産は、精神的にも無理なのだ。

先日、来日することが出来なかった尾黒久美と中目黒をSkypeでつなぎ、色々聞いてみた。
当の本人は、別に怖いものを撮ろうとは思っていないとのこと。
ただ「血の通った人形で遊んでいる」だけだと語った。
-「尾黒久美skypeインタビュー」2012.4.14@POETIC SCAPE-

そう、これは成熟したオトナの女が「演じ」ながら「遊んで」(=Play) いるだけなのだ。
ただ、遊んでいるうちに関節はハンス・ベルメールの球体関節人形のようにあらぬ方向に曲がり、
粉遊びが呪いの宗教儀式っぽくなってしまっただけの事。
ミステリアスでエロティック。「ほら、別に怖くないでしょ?」と言わんばかりだ。
-「Loaded」=(酒や麻薬で)酔っている-

というわけで女性はもちろん、男性もこの尾黒の世界に浸る事は可能なのだ。
ただし女性に対する淡い期待やファンタジーは崩れ去るとは思うが。

そこの兄さん、ちょっとリアルな女の世界を覗いていきませんか?
別に噛み付きはしないから。

(2012年4月27日 POETIC SCAPEディレクター 柿島貴志)


尾黒久美website
尾黒久美インタビュー(youtube 2009年:英語)
| 柿島貴志 | 00:01 | comments(0) | trackbacks(3) |
北川陽稔 展 「annoski」
©Akiyoshi Kitagawa

この度ギャラリー ポエティック スケープでは北海道在住の写真作家、北川陽稔(きたがわあきよし)による展覧会「annoski」(アンノシキ)を開催致します。

北川はアイヌの地名が残る場所にカメラを据え、日没からあたりが暗闇に包まれるまでの時間に数分から数十分の長時間露光による撮影を行います。
陽が沈み、闇が始まるこの時間帯は古い日本語で「逢魔時、大禍時」(おおまがどき)と呼ばれ、現世(うつしよ)と常世(幽世・隠世)が繋がる時間とされてきました。
現代人の様々な営みによって上書きされた土地の奥底から、太古の姿がじわりとしみ出してくるのを待つ。儀式にも似た北川の撮影は、フィルム上に青みを帯びた神秘的なランドスケープを刻みます。(annoskiとはアイヌ語で「夜、真夜中」の意味)

今回の展示ではキヤノン写真新世紀2011にて入賞した「annoski」シリーズから
約15点を展示致します。

**********
北川陽稔 展 「annoski」
2012年5月23日(水)〜6月24日(日)
水〜日 14:00-20:00
金のみ 14:00-21:00
月・火・祝休廊
* 2012年5月21日よりギャラリーの営業日、営業時間を上記の通り変更いたします。

【イベント】
●アーティストトーク
2012年6月2日(土)16:00-17:00
予約不要、無料。先着15名座席有り

●オープニングレセプション
2012年6月2日(土)17:30-20:00
予約不要、無料

【プロフィール】
北川陽稔(Akiyoshi Kitagawa)
1978年札幌生まれ。東京にて映像作家として活動し、短編映画の制作等を行う。
作品はアンディ・ウォーホルやガス・ヴァン・サントらが名を連ねるアメリカの映画祭
Ann-Arbor Film Festival において選考上映され、調布映画祭にて奨励賞を受賞。
近年北海道に戻り写真作家活動を本格化。キヤノン写真新世紀2011にて佳作受賞。
今後の活躍が期待される若手写真作家。
http://www.akiyoshikitagawa.com/
| 柿島貴志 | 01:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
POETIC SCAPE、営業日、営業時間の変更のおしらせ
ギャラリーPOETIC SCAPEの営業日と営業時間を5月21日より
以下のように変更致します。

水〜日 14:00-20:00
ただし金のみ 21:00まで営業
月・火・祝休廊


ご迷惑をおかけ致しますが宜しくお願い致します。
| 柿島貴志 | 23:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
「SAKURA-Spring, 2011」4/22(日)まで会期延長! 

六本木ミッドタウン style meets peopleで展示中の熊谷聖司
「SAKURA-Spring, 2011」の会期が、好評につき4/22(日)まで延長になりました!

本物の桜が散っても、もうしばらく熊谷聖司の桜は楽しめそうです。
ぜひ六本木ミッドタウン、ガレリア3F style meets peopleまで足をお運び下さい。
| 柿島貴志 | 21:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
尾黒久美 Skypeインタビュー 4/14 18:00〜
ベルギー、アントワープ在住の尾黒久美と、東京中目黒のPOETIC SCAPEをSkypeにて結びます。
カジュアルなインタビュー、Q&Aを行う予定です。
お気軽にご参加ください。

日時:2012年4月14日(土)18:00ごろ予定 (入場無料、予約不要)
| 柿島貴志 | 18:15 | comments(0) | trackbacks(0) |

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